温暖化クライシス
メタルカラー烈伝
大災害や温暖化から個人や地球を守る、最前線の専門家の本音と秘技を引き出した一冊!

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概要・あらすじ
本書は、小学館の「週刊ポスト」で連載されていた、ノンフィクション作家・山根一眞氏の「メタルカラーの時代」から抜粋された記事に、氏が加筆・再編集を行ってまとめられたものです。
巨大地震や大規模水害の対応、様々な防災や地球温暖化対策、これらを陰から支えるプロや専門家たち、また様々な最新技術を、山根氏が技術者や現場の方々と直接対談し、話をまとめております。「NHKプロジェクトX」と例えれば分かりやすいでしょうか。
災害と温暖化にテーマを絞り、これを取り巻く事例や対策、最新技術を駆使した研究の成果や、実用化されている多くのスーパーアイテムを、開発者が直接紹介をしている本書。技術系の話が好きな方や、プロジェクトXのようなノンフィクションドラマが好きな方には、間違いなくお勧めをしたい一冊といえます。
感想・思ったこと
災害時の現場の様子や最新技術を対談形式で紹介することで、表面に見えるだけの理解ではなく、話の背景や感情的な側面までも見ることが出来るのは興味深いですし、すらすらと読み進めることが出来ます。山根氏の独特の語り口調と、それにつられて本音の会話をしている対談者とのやり取りは、書籍でありながらもテレビの映像を見ているようです。
世界最高技術の国産消防飛行機。百万トンの土砂を災害現場で監視するスーパー専門家。千兆ワットのレーザー核融合。こういうキーワードが響く方は、思わず寝食を忘れて読みふけってしまうこと請け合いです。また、様々な面で国際的な衰退が騒がれる日本ですが、まだまだ世界最高水準の技術力を持っていることがよくわかり、そういう意味でも気持ちの良い一冊です。
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書籍の情報
著書名…温暖化クライシス
メタルカラー烈伝
著者…山根 一眞
出版社…株式会社 小学館
初版発行日…2006/11/20
紹介文…「BOOK」データベース
大地震と巨大津波、集中豪雨と巨大台風が、日本を、地球を、壊し始めた…。だからこそ伝えたい、大災害時代の危機に立ち向かう人々の、命をも賭した感動の「33の見事な大仕事」。
目次
- 第1章 巨大地震に挑む腕力と心
- [ハイパーレスキュー隊] 優太ちゃん救出の全貌
- [母子3人の被災現場] 100万トンの土砂監視
- [世界一の錦鯉] 山古志被災で知った泳ぐ芸術品
- [世界最大人工地震装置] 大震災10周年に完成
- [巨大震動台] 駆動は巨大注射器と三次元継手
- [崩壊ビルの人命救助] 阪神・淡路大震災後の朗報
- [スマトラ沖地震] 深海底に巨大津波の正体発見
- [地殻ドリル船ちきゅう] 海底穴掘削で地震究明
- [GPS津波計] 台風の海でも津波の潮位を観測
- [日本最大災害研究拠点] 震災時知事の悲願実現
- 第2章 大気象災害時代の守護神
- [福井豪雨で人命救助] 堤防決壊と大洪水の戦場
- [大洪水後のゴミ] 2日で2万トンを始末の奇蹟
- [熱帯降雨観測衛星] が捉えた熱帯型巨大雨柱
- [カトリーナの教訓] 日本の大都市水没への警鐘
- [気象衛星ひまわり] 台風監視へ必死の延命努力
- [海洋レーダーの台風監視] 日本の海を守る底力
- [新衛星だいち] アジア災害現場へ宇宙から急行
- [世界最大降雪実験施設] 豪雪災害に備える情熱
- [救難飛行艇] 荒海にも着水し救命実現の設計力
- [スーパー消防自動車] 災害時代に賭ける開発陣
- [地球温暖化] 二酸化炭素で1年の半分が真夏日
- [二酸化炭素観測衛星] 京都議定書クリアの一手
- [地球シミュレータ] 温暖化解明の超頭脳マシン
- 第3章 温暖化防止のモノ作り革命
- [日本最大の風車製造] 造船所で誕生した新分野
- [家庭用ミニ風力発電] 半年に一度商品主義の成果
- [目指せ環境国家ニッポン] 風は札束だ!の希望
- [グリーン電力証書] 風のビジネスモデルの底力
- [省エネ真空断熱ガラス] 極小ソロバン玉で実現
- [燃料電池の薄円盤] 近未来の地域エネルギー源
- [超精密金型] ハイブリッドカー縁の下の力持ち
- [核融合実験施設] 千兆ワットレーザーで発電!
- [放射能ゴミで発電] 核廃棄物無毒化の先進技術
- [ソーラー鳥カゴ庁舎] 世界が注目した大胆エコ建築