熊本県の大地震、被災地でやるべきこととNGなことは?
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執筆者:高荷智也
熊本県益城町で発生した大地震、被災地の行動について簡単にまとめておきます。(2016/04/17 1:25 加筆)
やっておくこと・OK行動
1週間程度、大きな余震が続くので揺れに警戒する
大地震発生後1週間程度は、最大震度5弱~6強程度の強い余震が発生する恐れがありますので、しばらくの間強い揺れに警戒する必要があります。特に今回の地震では、本震並みの大きさの強い余震が頻繁に生じているため、状況が落ち着くまでは注意が必要になります。
※というのが従来のパターンでしたが、今回の地震は収束の動きが見えていないため、しばらくの間はいつ大きな揺れに襲われるかもしれない、と考えて注意をする必要があります。
枕の下にライトを1本入れて寝る
就寝時には、枕元に安全確保のセットを置いて眠るようにしましょう(平時にも有効です)。夜中に余震が生じて停電すると、明かりがなければ行動が取れなくなります。揺れでスマホや携帯が飛ばされる可能性もありますので、懐中電灯を1本枕の下にいれておくか、次のような安全セットをポーチに入れておきましょう。『最小限の防災グッズ・寝室の枕元に置くべき防災セット』
寝室や普段いる部屋から玄関までの通路を確保
寝ている部屋や滞在時間が長い部屋から、屋外に通じる廊下は片付けておきましょう。また枕元に懐中電灯を忍ばせるのとあわせて、靴下&スリッパor靴もおいておくと、物が散乱したりガラスが割れた際にも身動きが取れるようになります。軍手もあると便利なので、まとめてビニール袋か前述のポーチに入れて枕元においておくとよいでしょう。
高い所に置いてあるものは下ろしておく
すでに物が落下している場合、余震が落ち着くまでは元の場所に戻さないようにしましょう。また本棚、食器棚、キャビネットなど、高い所に不安定なものが置いてある場合は下ろしておくと安心です。特に要介護者や小さい子供、赤ちゃんがいる家庭の場合、布団やベッドに物が直撃しないように確認してください。
風呂の水は抜かずに寝る
停電とあわせて暖水の恐れもありますので、風呂のお湯は抜かずに寝ましょう。生活用水やトイレの水として大活躍します。また空のペットボトルなどがあれば、いまのうちに水道水を詰めて置いてもよいです。何事もなく終わった際には、庭に巻いたり洗車にでもつかうとよいでしょう。
※ただし下水管が破壊されている場合は排水ができませんので、トイレなどは流さず非常用トイレを使って、袋で処理する必要があります。またマンションやアパートなどの場合、建物内の配管が破損していると、汚水が下の階にまき散らされて大変なコトになりますので、確認が必要です。
家族の連絡先を改めて確認
家族の携帯電話やメールアドレスを、もし記憶していなければ紙に書いて持ち歩くようにすると安心です。また離ればなれになった際に備えて、ふだんから家族の写真と紙に書いた連絡先、子供の学校や会社の住所などをメモした紙を持ち歩くとよいでしょう。
やってはならないこと・NG行動
停電時にロウソクを使う
余震の恐れがある大地震直後に、照明としてロウソクを使うのは絶対にNGです。火災が生じた場合は大惨事になりかねません、消防車も普段より来るのが遅れるか、来ない可能性があります。絶対に裸火を使うのはやめましょう。
停電時にそのまま避難する
停電時に自宅から避難所へ移動する際には、ブレーカーを落としてから避難してください。通電が再開した際、思わぬ火災の原因になる可能性があります。壁の中で断線などを起こしており、通電で火花が飛んで断熱剤から発火する、などもあり得ます。
水や食料を買いだめする
今回の地震、局地的な揺れは大きかったですが範囲は狭いのが特長です。不安になって生活必需品を買いだめしたくなる気持ちはわかりますが、やめましょう。すぐに支援が始まります、助け合い、共助の心がなによりも重要です。
デマを信じてパニックに陥る
災害時には善悪さまざまなデマが流布します。ライオンが逃げ出したなどというふざけたデマも拡散していますが、平常時に考えればおかしいと思うものは、できるだけ事実確認をするようにしましょう。また、「○月○日の○時にどこどこで凄い余震が起こる」というネタは基本的にガセです、そうしたレベルの地震予知はできません。ただ、いつ余震が生じてもおかしくない状況であることは間違いありませんので、常に警戒する、というのはOKです。