Voicyそなえるらじお #958 ハッピーハロウィン!ロウソク火災対策と芯ジャンプ火災について
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執筆者:高荷智也
おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、10月31日(木)、本日も備えて参りましょう!
トリック・オア・トリート!
本日のテーマは「ろうそく火災」のお話です。
ハッピーハロウィン、ということで本日10月31日はハロウィンです。皆様も周りの方々に、長期備蓄ようかんやクッキーなどのお菓子を渡したりもらったりしていますか。長期備蓄お菓子を開封する日としてハロウィンを活用できるといいかもしれません。
ハロウィンと言えばジャック・オー・ランタンですが、近年でこそカボチャランプの光源にはLEDが使用されていますが、少し前までのランプと言えばロウソクの明かりでした。ハロウィンと言えばランプ、ランプと言えばロウソク、ロウソクと言えば火災、ということで本日は火災のお話です。
住宅火災
最新の令和5年消防白書によれば、2022年の住宅火災件数は10783件ありました。ここ10年ほど火災の件数は毎年減少していましたが、2020年を底に直近2年間は増加傾向にあります。高齢化率の上昇が原因になっているかもしれません。
住宅火災の発生原因ベスト3は、1位が3209件でタバコ、2位が3105件でたき火、3位が2771件でこんろです。4位が放火の2242件ですが、放火の疑いという件数が1470件あり、これを合わせると放火関連が1位になります。また5位は電気機器の1960件ですが、これまた壁の中の配線、延長コードなどの器具、電気装置などを合わせると5567件となり、放火をうわまります。
ということで、住宅火災の発生原因をカテゴリでまとめると、電気関連、放火関連、タバコ、たき火、こんろという順番になります。ちなみにロウソクが原因となっているのは407件と、全体の3.8%をしめています。割合としては少数ですが、毎年死者も生じていますので、ロウソク火災にも注意が必要です。
ろうそくの用途
ロウソクは、仏壇などに使われる「灯明」、明かり目的のロウソクや、アロマキャンドルなどの用途で多く使われています。このロウソクをうっかり転倒させて周りにものに燃え移ってしまったり、ロウソクにカーテンや洗濯物が触れて燃え移ってしまったり、あるいは自分の着ている服の袖口などにロウソクの火が燃え移ったり、という形で火災につながることがあります。
うっかりというのは誰でもありますが、本人が高齢者でロウソクの扱いが危なくなっていたり、目を離したタイミングで子どもやペットが触れてしまったり、もちろん地震などの影響で転倒するということもありますので、裸火を使う際には細心の注意をしつつ、絶対に目を離した状態で火を放置しないことが重要です。
また、ロウソクを設置する台、燭台に水分が含まれている場合、ロウソクが燃え尽きる最後のタイミングで、火のついた芯がパチッと燃え上がり周囲に飛んで、火災を起こすということが度々生じています。ロウソクを置く燭台を洗ったあと、乾燥が不十分だったり、あるいはカボチャのなかにロウソクを設置するなどの場合は、最後の炎の飛び散りにも注意してください。
防災グッズとしても、昔は照明器具にロウソクとマッチが推奨されていましたが、これは他に長時間使える光源がない時代の話です。今はLEDライトを使うことができますので、火災の原因になるロウソクは、防災用品としては準備しない、リュックにもいれない、ということを意識してください。
本日も、ご安全に!
本日は「ろうそく火災」のお話でした。
それでは皆さま、引き続き、ご安全に!