Voicyそなえるらじお #773 寒波・大雪で重要な「準備不足のだれか」による巻きこまれ対策
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、1月25日(木)、本日も備えて参りましょう!
一人に足を引っ張られる
本日のテーマは「寒波・大雪」のお話です。
- シーズン最強寒波の影響を受けて、昨日から太平洋側を除く広い範囲で寒波・大雪となっています。
- 本日も積雪、路面の凍結、などによる交通障害が想定されていますので、引き続きご注意ください。
- ということで今回は、寒波・大雪のお話です。
豪雪国日本
- 日本は世界有数の豪雪国です。
- 太平洋側の温かい地域に住んでいると、雪が降らないためあまり意識しないと思いますし、逆に普段から雪が降る地域の場合は、雪が積もることが当たり前かつ、対策が万全になっているため、豪雪国に住んでいるという意識が薄れがちです。
- 単純にたくさん雪が降る地域は、世界各地に広がっていますが、これほど雪の降る地域に、数十万人~数百万人が暮らす大都市が存在するのは、日本以外にはほとんどありません。
- ちなみに世界の雪がたくさん降る都市ランキングによると、世界一は日本の青森市、第二位は札幌市、第三位が富山市ということです。
- このような状況もあり、日本には法律で「雪が多すぎて色々ヤバすぎる地域」を「豪雪地帯」に指定して、各種の対策が行われています。そして日本の国土面積のちょうど半分が豪雪地帯に指定されており、人口の15%が豪雪地帯に住んでいます。
- 温暖化の影響で、雪が降ったり降らなかったりする地域は、今後雪が減って行く傾向にありますが、毎年確実に雪が降る地域は、むしろ冬の海水温度上昇による雪雲の大量生成で、記録的なドカ雪が増える想定もあり、気温が上がっても雪への警戒はむしろ大変になる恐れがあります。
とばっちりに備える
- そんな豪雪国日本、多少の雪は織り込み済みの国ですが、それでも季節一番の寒気で大雪が降ると停電や交通障害などが発生します。
- 停電に対する備えは、大雪専用というより、地震・水害など他の防災対策を兼ねながら実施することが重要ですが、外出時の対策は大雪特有の準備として必要です。
- 電車に乗る場合は突発的な閉じ込め、自動車に乗る場合も突発的な立ち往生、こうした状況への備えが必要になります。これらは特別に雪がたくさん降る地域でも重要ですし、普段雪が降らない地域で大雪になると、ちょっとした積雪でも交通網が大混乱に陥るため、結局日本中で必要な備えとなります。
- 寒波・大雪への備えで重要なことは、自分自身は完璧な準備を整えていても、対策が出来ていない人の不具合に巻きこまれることを想定する、という点にあります。
- 例えば自動車、雪国で車に乗る場合はもちろんですが、普段雪が降らない地域で積雪が想定されている場合、自分はスタッドレスやチェーンの準備が万全でも、ノーマルタイヤで走っている車が雪でスタックやスリップすることで、準備万端の99%の方が事故渋滞に巻きこまれ、立ち往生してしまいます。
- そのため、自分自身が立ち往生の原因となる可能性が低いとしても、巻きこまれ型の渋滞などに巻きこまれ、半日から1日身動きが取れなくなる、という状況には常に備えていただきたいと思います。
- ガソリンは常に半分以上を心がけた上で、防寒具、携帯トイレ、車内でスマホを充電する手段、水や食べ物などは、その他の災害対策をかねて積みっぱなしにするのが良いでしょう。だれかの準備不足への巻きこまれ立ち往生、理不尽ですができることは自分自身の備えだけです。
- また寒波や大雪は鉄道への閉じ込めもよく発生します。これはだれかの準備不足というより、路線のどこかで生じる突発的な不具合によるものですが、これは仕方ありません。特に新幹線や特急など、長距離路線に乗る際には、お茶や食べ物を少し多めに買ってから乗車するのを習慣にすると良いでしょう。
- しばらく寒波が続きます、転倒などにもご注意ください。
本日も、ご安全に!
本日は「寒波・大雪」のお話でした。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!