Voicyそなえるらじお #368 「線状降水帯」の発生「予測」開始、現時点でどう活用すべきか?
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、6月3日(金)、本日も備えて参りましょう!
出水期です
本日のテーマは「線状降水帯の予測」に関するお話です。
- 6月に入り本確定な水害シーズンに突入しましたが、6月1日から新しい気象情報の運用が始まっています。
- 発達した積乱雲が、同じ場所で次々と連なって大雨をもたらす、水害に直結する恐れのある現象「線状降水帯」、近年の水害で度々見かけるようになった現象ですが、これの発生予測が新しく始まりました。
- 昨年2021年の6月17日から、この線状降水帯の「発生」を知らせる速報である、「顕著な大雨に関する情報」というものが追加されていましたが、その1年後、今回は「発生」の速報ではなく、事前の「予測」が追加されました、素晴らしいですね。
線状降水帯の発生予測
- とはいえ、線状降水帯の予測はまだ発展途上と言うことで、今回の呼びかけについては、「九州北部」とか「関東甲信」といった範囲で発表される気象情報のなかで、「線状降水帯が発生する可能性がある」という文言が盛り込まれる程度になっています。
- 今後、研究と予測システムの改良を加えて、徐々に精度を高めていくと言うことですが、数年前には予測不能と言われていた気象現象について、曲がりなりにも予測が開始され、一般の天気予報などでも聞けるようになるというのは、素晴らしいことだと思います。
- 最も、今回の予測システムを使って、過去実際に発生した線状降水帯をさかのぼって予測できるかという検証を行ったところ、的中率は半分行くかどうかというレベルということですので、線状降水帯の予測が発表されたから、あるいは発表されていないから、水害に対する行動を変えるというものではなく、その他の情報の補足として参考にするのが当面は良さそうです。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「線状降水帯の予測」に関するお話でした。
- 梅雨入りはまだでしょうか…
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!