Voicyそなえるらじお #381 大規模ネット障害時に考える電子マネー・現金問題
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災!そなえるらじお」、6月22日(水)、本日も備えて参りましょう!
電子マネーと現金はどちらも便利
本日のテーマは「電子マネーと現金」に関するお話です。
- 昨日6月21日の夕方頃、全世界規模でインターネット障害が発生し、多くのWEBサイトやWEBアプリの利用ができなくなるトラブルが発生しました。
- 原因としては、インターネット接続に関する多くのサービスを提供している、アメリカのCloudflare(クラウドフレア)という会社のサービスで障害が発生したためです。
- Cloudflare(クラウドフレア)は、世界規模で、CDN・コンテンツデリバリネットワークや、DNS・ドメインネームシステムを提供しているサービスで、簡単に言えば、インターネットをより広範囲かつ快適に使うために欠かせない、インターネット上のインフラ的なサービスを提供している会社です。
- 今回はこの根幹部分でトラブルが発生したことにより、Cloudflareを利用してWEBサイトやWEBアプリを提供していた、多くのサービスが一緒にダウンするという事態となりました。
- いわばインターネット上で大規模な自然災害が発生したような状況です。その後夜に欠けて障害は復旧し、トラブルなども解消したと言うことですが、自然災害等が発生しなくとも、インターネットに大規模な障害が発生することがあるという、ひとつの事例をもたらした出来事となりました。
災害と電子マネー
- ところで、このようなインターネット障害が発生したり、自然災害が発生すると、しばしば「電子マネーは災害に弱い」問題が多く指摘されます。
- 停電、インターネットの停止、あるいは電子マネーをコントロールしている会社側の障害などで、たまに電子マネーが使えなくなるという報道がされますが、これは電子マネーもインターネット依存のデジタル技術であることを考えれば、ある程度は仕方のないことであると言えます。
- こうした障害が起こると、よくオール‐オア‐ナッシング全てありかなしかと、極端な思考が垣間見られますが、逆に言えば電気とインターネットが使えれば現金がなくとも決済ができるというのは、それはそれで現金に勝るメリットです。
- 現金が最強、電子マネーが便利、どちらかでは無く、どちらも併用するのが良いのではと思います。
- 私自身は、財布を入れた現金も持ち歩きますし、電子マネーもたくさん使います。メインは、スイカとエディと楽天ペイです。スイカやエディはこちらの端末の状態はほぼ関係ありませんが、QRコード系の決済はスマホ側のネット環境が悪いと使えないこともあるため、電子マネー同士でもバックアップが必要ですし、またいつでも現金を取り出せるようにもしています。
- 平時には間違いなく電子マネーが便利ですので、何かの理由で電子マネーが使えなくなる災害への備えとして、現金を持ち歩けばそれで解決です。
- また防災リュックなどにも、多少の現金を入れておくと役立つ可能性はあります。ただこれが広まりすぎると空き巣が大喜びするので、普段からリュックに入れっぱなしにせず、避難時にすぐ放り込めるようにしておくのもよいですね。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「電子マネーと現金」に関するお話でした。
それでは皆さま、本日も引き続き、どうぞご安全に!