Voicyそなえるらじお #191 飲料水は水以外でもOK、箱買いによる日常備蓄で備えるのが楽
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、9月8日(水)、本日も備えて参りましょう!
断水に備える
本日のテーマは「飲料水の備蓄」です。
- 昨日の放送では、なにやら豪華な停電対策のお話をいたしましたが、停電と合わせて重要な断水対策、本日は飲料水の備蓄のお話です。
停電と断水
- 電柱や送電線など、地上に露出している設備が多い電気は、大地震の揺れや火災、台風による暴風などの影響を受けやすいライフラインと言えます。
- ただ、地上から見えている分、被害も生じやすいが、復旧も早いという特徴がありますので、メリット・デメリット、両方あるのが送電インフラです。
- 一方水道管は基本的に地下にありますので、火災や洪水など、地上のみに被害を与える災害ではほとんど影響を受けません。
- ただ、水道施設は、地域や建物により、電気の影響を受ける場合がありますので、水道施設が無傷でも、停電が発生すると同時に断水してしまうことがあります。
- 例えばアパートやマンション、3階建て程度の高さの物件であれば、地中の水道管から家庭の水道へ直接水を送っていますので、停電しても水は出ます。
- 一方、4階建て以上の高さの物件になると、水道管からの水圧では足りない、あるいは条例などの制限で、水道管からの直結ができなくなるため、
- 建物の屋上にタンクを置いて、そこへポンプで水を溜めてから各部屋の水道へ水を送るか、または地下の水道管と各家庭の水道の間に、増圧ポンプを設置して、圧力を高めて水を送るか、という方法になります。
- この場合、停電でポンプが止まると水を送ることができなくなるため、水道施設が無事でも断水してしまうのです。屋根の上にタンクが乗っている場合は、タンクが空になるまでは停電しても水が使えます。ただ、タンクが空になってもまだ停電が回復しなければ、その時点で断水になってしまうのです。
- なお、一戸建ての場合も、自宅周辺が停電していなくても、例えば浄水場が停電して止まった場合、地域の給水施設が停電で止まった場合などは、水道施設が無事でも断水する恐れがあるため、全く無関係という訳ではありません。
- ただやはり、マンションなどの場合は、停電と断水がセットで発生する可能性があるため、日頃からの対策がより重要になると言えます。
飲料水の日常備蓄
- という訳で飲料水の備蓄ですが、防災専用に長期保存水を買ってもよいですが、お金がかかりますし、賞味期限管理も面倒になりますので、基本的には日常備蓄で行うのがおすすめです。
- 日頃からペットボトル水などを買っている場合は、飲む分だけ買うのではなく、できれば箱買いして、先に買ったものから飲み、全て無くなる前に補充する、これを繰り返せば飲料水の備蓄は完了です。
- どうせいつか飲むものを先に買うだけですので、特別な出費にはなりませんし、賞味期限管理も簡単になります。ただ、場所を取りますので、どのくらいの量の備蓄ができるかは、保管スペースによって定まります。
- 同じような方法としては、ウォーターサーバーの導入があります。家庭用のウォーターサーバーを入れていれば、勝手にお水を配達してくれますので、買い忘れ・補充漏れがないというのがメリットです。
- お湯が出るタイプのサーバーであれば、ポータブル電源と組み合わせることで、停電時にもお湯が簡単に使えて便利…かもしれません。
- ただし…水道が美味しい地域や、お茶を沸かして飲むというような家庭は、水のペットボトルを買わないという場合もあります。
- この場合は、お茶でも、ジュースでも、炭酸水でも、まぁ、ビール以外であれば何でも構いません、普段よく飲んでいる飲み物を箱買いして、無くなる前に補充すれば、飲料水の備蓄として使えます。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「飲料水の備蓄」のお話でございました。
ちなみに私の場合、ペットボトル水を箱で買っています。ただ、水道が美味しい地域ですので、普段はペットボトルに水道水を入れて、冷蔵庫で冷やして飲んでいます。
ただ、このペットボトルを数箱まとめて買ってありまして、毎月1本開封、水道水を入れるペットボトルを交換しながら、少しずつ入れ替え、という方法をとっております。
日常備蓄に正解はありませんので、ご家庭にあった方法がとれるとよいですね。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!