Voicyそなえるらじお #87『歩行時の信号待ち、一歩下がって暴走車を避ける』
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月2日(金)、本日も備えて参りましょう!
長生きをするために、交差点の立ち位置を考える
本日のテーマは「交通安全」です。
仙台アーケード街トラック暴走事件
ちょうど16年前の本日、2005年4月2日に、仙台市青葉区の商店街、アーケード街に暴走トラックが進入し、歩行者7名が死傷する無差別殺人事件が発生しました。
- 時刻は朝、午前9時5分頃
- 歩行者専用になっている商店街に、トラックが暴走して突入しました。
- トラックは500メートル以上を爆走し、他のトラックに衝突して停止、
- その過程で、トラックに跳ね飛ばされた3名が死亡、4名が負傷する大惨事となっております。
- 最終的に、トラックを運転していた犯人が交番に出頭して逮捕、
- その後の裁判で、無期懲役という判決が出され、刑が確定しています。
- 大変痛ましい事件です、犠牲になられた方々の冥福をお祈りいたします。
防災対策は何のために
- さて、身の回りの脅威は、自然災害だけではありません。
- ご紹介した事件に巻きこまれたり、あるいは交通事故に巻きこまれることもあります。
- 例えば日本人の死因、1950年以降の統計について、数値だけみると…
- 自然災害:0.1%(年0.1万人)
- 交通事故:1.1%(年1万人)
- 自殺:2.6%(年2.2万人)
- 4大死因(ガン・脳卒中・心疾患・肺炎):58.1%(年50万人)
- その他:34.1%(年29万人)
- という数字になっています。
- 数字だけで言えば、長生きをしたいと考えている場合、
- 防災対策をがんばるよりも、赤信号を守る方が有効、
- 交通事故対策をがんばるよりも、メンタルケアやセーフティネットの充実が有効、
- 自殺対策をするよりも、日々の健康に気を配った方が有効、
- ということになります。
- 自然災害は恐ろしいですが、交通事故や病気と比べれば発生頻度が小さいため、人の寿命に与える影響だけを考えれば、交通事故や健康管理に気を配った方が長生きできるのです。
赤信号の立ち位置
- 暴走トラックを回避することはなかなか困難ですが、
- 日頃から交通事故を避ける立ち回りをすることは有効です
- 交通ルールを守る、スマホを見ながらの移動を避けるなどは基本ですが、
- 例えば交差点で信号待ちをする際、もしかしたら車が突っ込んでくるかもしれないと考えて、車道から離れたところに立つ、ポールやガードレールの裏側で信号待ちをする、といった意識は重要ですし、
- 青信号になったとしても、車が突っ込んでくるかも知れないということで、左右を確認しながら道路を横断することも有効です。
- 防災対策の一環として、「今大地震が発生したらどこに飛び込むか」などのイメージトレーニングを日々行うことがよい、というお話を以前しましたが、
- これは交通事故・暴走車対策にも有効で、基本的に自動車を信用しないというスタンスが長生きの秘訣となります。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「仙台アーケード街トラック暴走事件」からの、交通事故を避けるための立ち回りに関するお話でした。
自動車の安全技術が進歩し、近年交通事故の件数は減っています。しかし人間がハンドルを握り続ける限り、事故はゼロにはなりません。赤信号を道路のどこで待つか、お出かけの際にはぜひお考えください。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!