Voicyそなえるらじお #51『最悪の自然災害・天体ハザードの脅威』
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月9日(火)、本日も備えて参りましょう!
最悪の自然災害・天体ハザードの脅威
本日のテーマは「天体ハザード」です。
1986年2月9日・ハレー彗星の最接近
- 約75年周期で太陽を回っている、有名な彗星、ハレー彗星
- 一番最近、地球に最も近づいたのが、35年前、1986年2月9日のことでした
- 次回の最接近は2061年7月29日…40年後ですので、はたしてどれだけの方がこれを見ることができるのか、まだ分かりません
- 私も前回の彗星接近時は4歳で記憶になく、次回は79歳で生死不明ですので、なんとも縁の無い世代に生まれたなぁと、少しだけ悲しい気持ちになります。
最悪の自然災害、天体衝突
- さて、自然災害の脅威にも色々なものがありますが、最悪な自然災害のひとつが天体ハザード、彗星や隕石の落下です。
- ハレー彗星は地球に衝突することのない天体ですが、
- 過去100年間では、605個の隕石が燃え尽きることなく地上に落下したことが確認されているそうです
- 最近では、2013年の2月15日に落下してきた隕石が、ロシア・チェリャビンスクの上空20キロで爆発し、数千個の建物被害と、1500名近い人が重軽傷を負ったという被害が生じています
- また直近で生じた最悪の天体ハザードが、おおよそ6600万年前に恐竜を絶滅させたと想定されている、メキシコのユカタン半島に落下したとされる小惑星の衝突です
6600万年前の小惑星衝突
- ナショナルジオグラフィックの記事を参考に、6600万年前の小惑星衝突の様子を見てみますと、
- 直径10キロから15キロ程度の小惑星が、メキシコのユカタン半島に落下、
- 半径1000キロ圏内は高温の衝撃波に襲われ、恐竜などの生命はほぼ即死
- 周辺の海岸には高さ300メートルを超える津波が襲来、
- という直接被害が生じたと想定されていますので、これが現代であれば落下地点周辺にある都市などは壊滅状態になることが想定されます
- また、天体衝突の衝撃で、地球上に大量の粉じんがまき散らされ、数年から十数年間にわたり太陽光を遮ることで、植物が光合成を行えなくなり、植物に依存する生物のほとんどが餓死するということです
- これを同じ災害は、天体ハザードだけではなく、最悪クラスの火山の噴火や、あるいは人類が引き起こす核戦争でも生じる可能性があるため、あり得ない災害とは言えません。
- 現代においても、数年から十数年間、太陽光に頼る農業・畜産・漁業が壊滅状況になると、人類が生きのびることは難しいだろうと、容易に想像できます
- ごく一部、食料製造を完全に工場で行うことで、わずかな人々が細々と生きのびるということはあり得るかもしれませんが、文明を維持することはかなり難しくなるのではないでしょうか
- このような最悪クラスの災害に対しては、個人の防災対策は無意味です。人類レベルでの生き残りを模索し、前もって準備をしておくしか対抗策はありません。
本日も、ご安全に!
ということで次回は、天体ハザードをはじめとする、最悪クラスへの備えについての「雑談」をご紹介したいと思います。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!