Voicyそなえるらじお #47『津波地震…揺れを感じなくとも巨大な津波はやってくる』
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執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月3日(水)、本日も備えて参りましょう!
1605年(慶長9年)2月3日…慶長地震
立春です
本日は立春、暦の上では春の始まりですが、まだまだ寒い時期が続きます。大雪への備え、停電時の暖房確保などはもうしばらく必要になりますね。
今日は防災何の日
416年前の本日、1605年(慶長9年)2月3日…慶長地震が生じました。
- 慶長地震は諸説があります。
- というのも、甚大な津波被害が発生しているので大地震が生じたことは確実なのですが、陸地の揺れの記録がほとんど残っていないため、どこが震源なのかがはっきり分かっていないのです。
- 南海トラフ地震のひとつと考えられる説もあれば、
- 小笠原沖での大地震と考えられている説もあります、
- しかし津波は夕方から夜間に書けて、千葉から九州に到る太平洋沿岸全域に襲来し、かなりの被害が生じたという記録が残っています
揺れがない「津波地震」
慶長地震の様な、揺れは感じないが大きな津波が襲来する地震のことを、津波地震と呼ぶことがあります。
- 最近発生した大規模な津波地震としては、1896年の明治三陸地震が挙げられます。
- 明治三陸地震は、秋田県で観測された震度4の揺れが最大で、大地震が発生したという認識がされていませんでした。
- しかし、地震発生から約30分後に北海道から宮城県沿岸に津波の第一波が到達し、岩手県では最大となる海抜38.2m地点まで津波が到達し、全体では約2万2千人の死者が発生する大惨事となっております。
- また現地にとっては津波地震ではありませんが、1960年に発生したチリ地震も特徴的な大地震です。
- 地震の大きさを示すマグニチュードは9.5と、歴史上最大の超巨大地震で、さらに巨大地震クラスの余震が相次ぎ、チリ全土が壊滅的な被害をこうむっています。
- またこの地震の影響で、太平洋全域に津波が襲来しました。
- 最大は青森県むつ市に到達した6.1mの津波で、全国で142名の死亡者がでる大惨事となっています。
- 震源に近い場所では揺れによる甚大な被害が生じたわけですが、揺れを全く感じなかった地球の裏側においても、津波で大きな被害を受ける可能性があるわけです。
本日も、ご安全に!
現代は観測網・情報伝達網が充実していますので、津波が来る前に警報が出ますが、揺れを感じなかったとしても巨大な津波がやってくることがあるのだ、ということは是非知っておき、素早い避難が行える様にしておきましょう。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!