Voicyそなえるらじお #54『福島沖M7.3大地震、数日は警戒、具体的にはなにを?』
最終更新日:
執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、2月15日(月)、本日も備えて参りましょう!
2021/02/13 福島県沖でM7.3・最大震度6強の大地震
本日のテーマは「地震対策」です。
1年8ヶ月ぶりに大地震が発生しました。
- 2021年2月13日午後23時7分、福島県沖を震源とする、マグニチュード7.3の大地震が発生し、宮城県・福島県で最大震度6強の揺れを観測しました。
- 現在の所死者は発生していないという報道ですが、負傷された方、自宅などが被害を受けられた方は大勢発生しております。これ以上の被害拡大がないことを祈りつつ、被害を受けられた皆さまにはお見舞いを申し上げます。
- さて、国内で震度6弱以上の揺れを観測した大地震は、2019年6月18日に山形県・新潟県境沖合で発生した、マグニチュード6.7、最大震度6強の地震以来1年8ヶ月ぶり。
- また震度6弱以上でかつマグニチュード7以上の大地震となると、2016年4月16日の熊本地震2回目の本震、マグニチュード7.3、最大震度7の地震以来ということで、
- 久しぶりに大地震に関する関心が、特に強くなる地震となりました。
未だに続く3.11の余震
- 気象庁の発表では、この地震はまもなく10周年となります、3.11東日本大震災の余震のひとつということです。
- いつまで余震がつづくのかと、イヤな気持ちになりますが、3.11が1000年に一度規模のスーパー大地震だとすれば、10年目となる今年はまだ1%の時間しか経過していないことになります。
- また、3.11の本震マグニチュード9と、今回の大地震マグニチュード7.3、数字の大きさは1.2倍ですが、地震のエネルギーの大きさでは354倍になります。
- 今回の地震が、354回発生してようやく3.11の本震1回分ということですので、まだまだこの規模の「余震」は、数十年規模で続くだろうと想定されています。
- もちろん東北地方だけではありません。日本は北海道から沖縄まで、いつでもどこでも、最大規模の大地震が生じる国です。常日頃からの地震対策が、ライフスタイルとして必要になりますね。
しばらくは強い揺れに警戒、具体的には何に注意すべきか
- なお今回の地震についても、特に揺れが強かった地域については、地震発生から1週間程度、特に地震から2~3日は最大震度6強程度の地震に注意すべしと、気象庁から発表がなされています。
- 具体的には、どのようなことに注意すべきでしょうか?
突然の強い揺れに警戒
- 地震の揺れに警戒することは常に必要ですが、大地震の直後は、特に強い揺れが発生しやすい時期となります。
- スマホなどの緊急地震速報の受信設定をオンにし、
- Yahoo!防災アプリなどの緊急地震速報アプリをインストールし、
- そして、緊急地震速報の音を聞いた瞬間、あるいはカタカタと揺れを感じた瞬間、パッと安全な場所へ身を隠す、という準備が必要になります。
- 自宅であれば、家具や家電が倒れてこない、物が振ってこない、ガラスが割れてこない、安全ゾーンをどこかにつくっておき、
- 緊急地震速報の音を聞いた瞬間、カタカタと揺れを感じた瞬間、そこへ飛び込んで身を守る、子どもやペットを抱きかかえる、そうした準備がまず必要です。
- また外出中であれば、「いま、この瞬間緊急地震速報が鳴ったら、または揺れたら、どこを掴むか、どこへかがみ込むか」というセルフイメージトレーニングを行ってみることも有効です。
- 通勤・通学・買い物などでお出かけの際には、ぜひ「今揺れたらどうするか」を、あちこちで考えて見てください。
家具や家電の片付けに注意
- 1回目の揺れで、家具が転倒したり、家電がズレたり、荷物やインテリアが床に落下したりしている場合は、片付けに注意して下さい。
- 家具の転倒防止器具の緩みなどをチェックし、固く締め直すなどはぜひ行っていただきたいのですが、転倒しているような場合は、あえて不安定な元の姿に戻さず、1週間ほどは安定した横倒しのままにしたり、倒れても安全な場所に移動させておくなども手段となります。
- 荷物や食器などが落下している場合も、そのまま戻した場合、次の強い揺れでまた落下する恐れがあります。しばらくは箱の中などに入れてしまっておくなど、揺れても大丈夫なようにしておいてください。
- なお、こうした片付けや移動をする場合は、突発的な揺れに襲われる危険があります。前述の「今揺れたらどうするか?」を考えながら、片付けを行ってください。
- また、地震で、家具・家電・その他家財が、壊れたり傷ついたりなどしている場合は、片付けをする場合に、そのままの状態をスマホなどで写真に撮っておいてください。
- 火災保険などの請求、罹災証明・被災証明などの取得に役立つ場合があります。色々な角度から、被害の全容と、個別の状態が分かる様に撮影しておくことがポイントです。
避難をする、または準備もしておく
- 自宅が、1981年6月1日以前に認可を受けた建てられた、いわゆる旧耐震基準の建物の場合、大地震の直撃を受けると即座に倒壊する恐れがあります。
- また1981年6月1日以降に認可を受けて建てられた、いわゆる新耐震基準の家の場合、大地震の直撃を受けても即ペシャンコになる可能性は低いですが、2回目の揺れに耐えられず使いすることがあります。
- 自宅が被害を受けている、または著しく不安だという場合は、自治体等が避難所を開設していれば移動するか、あるいは次の揺れの後に移動出来るように、持ち物などをまとめておくとよいでしょう。
- また、自宅が海に近く津波の恐れがある場合、がけなどがあり土砂災害の恐れがある場合など、次の揺れの後に緊急避難が必要になるような場合は、玄関などに非常持出袋・防災リュックを、できれば常に、難しくとも1週間程度は置いておくことをオススメします。
- また夜中に次の揺れが発生し、停電すると身動きが取れなくなり、避難が遅れて命にかかわる場合があります。ライトやメガネなどを地震の揺れで飛ばされない様に枕元に固定して置き、また着替えや靴などを袋に入れておいておくと良いでしょう。
本日も、ご安全に!
地震対策は常に重要ですが、大地震直後は特に警戒が必要です。特に突発的な揺れに対する準備を、数日から1週間程度、ぜひ行うようにしてください。
それでは皆さま、本日も引き続き、ご安全に!