Voicyそなえるらじお #268 自然現象は常に生じるが、防災を「忘れる」と天災になる
最終更新日:
執筆者:高荷智也

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、12月30日(木)、本日も備えて参りましょう!
今年もありがとうございました!
本日のテーマは「天災は忘れた頃にやってくる」です。
- さて、振り返ること1年前、2021年1月7日に、新型コロナウイルス感染症に関する2回目の緊急事態宣言が発出され、2021年もコロナ一色の1年が始まりましたが、年末になっても感染状況はともかく、政府の対応や経済状況についてはコロナ禍が終息せず、このままコロナ禍3年目に突入する形で今年が終わろうとしております。
人の想像は必ず現実のものになる
- これまで、世界的な感染症のパンデミックといえば、SF小説や、パニック映画の世界の中だけで描かれてきた存在でしたが、そのリアルパンデミック世界が始まりまもなく3年目…「事実は小説よりも奇なり」とは良く言ったものだなと感じております。
- 事実、1995年に発生した、化学兵器を用いた同時多発テロ、地下鉄サリン事件であったり。
- 2001年に発生した、アメリカ同時多発テロ事件であったり。
- 2011年に発生した、東日本大震災であったり。
- また現在進行系の新型コロナウイルス感染症についても、
- それまでフィクションとして描かれていた内容を超える状況が、現実の物として再現されるなど、自然災害や悪意のあるテロは、常に人間の想像を超えて現実化しています。
- 私も、人間が想像できる災害やテロは、いつか必ず実現してしまう、と考えておりまして、ゾンビ対策であったり、地球への隕石衝突であったり、現在ではまだフィクションとして描かれている状況も、あり得るかもしれないと考えて備えを行うことが重要だと思っています。
- もちろん、個人の手には負えない災害については、国家レベル、人類レベルでの備えが必要ですので、宇宙開発を含む、長期的な科学の発展などが重要だろうと常々考えております。
天災は忘れた頃にやってくる
- さて、2021年もあと2日を残すばかりとなりました。
- 明日は大晦日となりますが、12月31日と言えば、防災の世界において重要な日付があります。それは、物理学者「寺田寅彦(てらだ とらひこ)」博士の命日が年末だと言うことです。
- 寺田寅彦博士は、86年前、1935年に57歳の若さでお亡くなりになっておりますが、この方をご存じでしょうか。
- 名前は知らなくても、「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉は、聞いたことがあるかもしれません。この言葉を残したのが、寺田寅彦博士だと言われています。
- 日本は、自然災害大国です。自然現象としての、大地震・噴火・台風・大雨などは、いつどこでも発生します。今年も多くの地震・噴火・台風に見舞われてきました。
- しかし、こうした自然現象が、常に脅威となるのかといえば、それは事前対策の状況によっても変わります。自然現象は、防災対策が万全であれば、特に被害をもたらさずに終息することもあり、一方、防災対策がおろそかになると、自然現象は「災害」となって私たちに襲いかかって来ます。
- 天災は忘れた頃にやってくる、自然現象は常に生じていますが、防災対策を忘れるとそれは災害になるよと、そうした意味で私は理解をしております。
本日も、ご安全に!
ということで、本日は「天災は忘れた頃にやってくる」のお話でございました。
- というわけで、本年もありがとうございました。「死なない防災!そなえるらじお」の2021年の放送は、本日が最終回となります。次回の放送は、年明け1月4日(火曜日)の予定です。
それでは皆さま、年末年始も引き続き、ご安全に!