企業の防災備蓄用品、事前準備リスト
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執筆者:高荷智也
企業の防災備蓄用品で最も重要なのは非常用トイレの準備です。水や食料と同じ量のトイレを最初に用意し、従業員をオフィスに滞留させるための道具を準備していきます。
目的 | 内容 | 数量 | 内容のポイント | 保管のポイント |
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排泄・衛生 | 非常用トイレ | 7回×3日×人数 | トイレがなければオフィス滞留はできない。断水しなくても建物の配管が破壊されるなどすると利用できなくなるため、余裕のある数を用意。 | 備蓄の一部はトイレや各自に配布して保管、その他は倉庫などでよい。 |
トイレットペーパー | 1個×人数 | トイレが使えないケースではウォシュレット機能も同様と考えるべきなので、紙は必須。 | 日頃の補充ペーパーの量を増やすことで対応すると、特別な管理が不要になる。 | |
アルコールティッシュ | 1個×人数 | 飲料水を節約するために、手洗い用のウェットティッシュが必要。 | 倉庫などでよい。 | |
水・食料 | 保存水 | 3L×3日×人数 | 飲料水は、顔をぬぐう、手を洗う、傷を消毒する、食器を洗うなど、生活用水としても必要になるため、できれば1日辺り4リットル程度確保することが望ましい。 | 500mlのペットボトル1本程度は、1食分の簡易食料などとあわせて各自のデスクで保管するとよい。その他は倉庫で保管する。 |
乾パンやビスケットなど | 1食×3日×人数 | コストさえかければ備蓄食料の質はいくらでも上げられる。3食とも、主食・副食・汁物と加熱剤のセットで構成することができれば最も望ましい。コストダウンを図る場合は、1日のうち1食は米など普段の食事に近いものを用意し、質を高めておくとよい。 | ||
パンの缶詰など | 1食×3日×人数 | |||
アルファ化米など | 1食×3日×人数 | |||
防寒睡眠 | 毛布 | 1枚×人数 | 理想は圧縮収納された毛布を各員に配布、予算と場所がなければエマージェンシーブランケットなどで代用する。床に敷くエアマットなどが用意できればさらによい。 | 倉庫などでよい。 |
日用品 | 圧縮タオル | 1枚×人数 | 各自にタオルや手ぬぐいを配布できれば、様々な用途に使えて便利である。滞留が長くなると頭髪や頭皮の汚れが気になるため、帽子も配布できればさらによい。 | 包帯や止血帯としても使えるため、各自のデスクなどで保管するとよい。 |
マスク | 1枚×1日×人数 | 大地震直後の粉塵、また乾燥や、感染症の予防のためにマスクを着用させることが望ましい。 | 災害直後から必要になる場合があるので、各自のデスクなどで保管するとよい。 | |
軍手 | 1個×人数 | 倒れた什器や割れたガラスを片付ける際、また冬場の防寒などに軍手があると便利である。 | ||
LEDライト | 1本×人数 | 夜間の安全確保には明かりが必須となる。 | ||
乾電池 | 1組×人数 | LEDライト用の予備として用意しておく。 | ||
初期活動 | 救急用品 | 1式×フロア | 非常時において頻発する、傷・火傷・骨折に対応できる道具を、紙のマニュアルとセットで用意する。 | フロア内のすぐ取り出せる場所に備え付ける。 |
救助用品 | 1式×フロア | 避難経路の確保や救助活動に必要な、バール、ハンマー、ジャッキ、ロープ、作業用の革手袋などを用意する。 | 出入り口の近くなど、持ち出しやすい場所に備え付ける。 | |
消火器 | 1本×フロア | 天井に燃え移るまでの初期火災を、自力消火するための消火器を用意。スプリンクラーや消防設備があるビルの場合も、万が一の設備不良に備えて用意するコトが望ましい。 | 火元があればその近く、なければ出入り口付近などに備え付ける。 | |
情報収集 | ラジオ | 1台×フロア | 情報収集のために必須となる。予備の乾電池と合わせて保管する。 | 救助用品などと合わせて、取り出しやすい場所で保管する。 |