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Voicyそなえるらじお #831 定期的に生じる大地震…1906年の米国サンフランシスコ地震

最終更新日:

執筆者:高荷智也

Voicyそなえるらじお #831 定期的に生じる大地震…1906年の米国サンフランシスコ地震

おはようございます!備え・防災アドバイザー高荷智也がお送りする「死なない防災・そなえるらじお」、4月18日(木)、本日も備えて参りましょう!

西海岸は地震のメッカ

本日のテーマは「サンフランシスコ地震」のお話です。

  • ちょうど118年前の本日、1906年4月18日の早朝、アメリカ西海岸の大都市、サンフランシスコを直撃する大地震が発生しました。本日はこの、サンフランシスコ地震のお話です。

サンフランシスコ地震

  • 1906年に発生したサンフランシスコ地震は、マグニチュード7.9の巨大地震で、震源の深さは8キロと浅いところで生じたこともあり、極めて強い揺れが発生しました。アメリカで使われている震度階級は、階級1から階級12までの12段階ですが、その震度階級11がサンフランシスコ地震に割り当てられています。
  • サンフランシスコの都市化が進んだのは、カリフォルニア・ゴールドラッシュが生じた1840年代の後半以降で、1848年に1000人程度だった人口は、1年で2万5千人に、1860年代には10万人を超え、サンフランシスコ地震が生じた1906年頃の人口は40万人まで増加していました。この当時の大都市を大地震が直撃したのです。
  • 大地震により、当時耐震性の低かった多くの建物が倒壊し、ガス管が破裂して大規模な火災が発生、数日間に渡る地震火災で市街地を焼き尽くしました。
  • 最終的な被害としては、死者が3千人以上と、当時の人口の1%に登る方が命を落とし、市民の半数が自宅を失いました。
  • 全国どこにでも大地震が発生する日本と異なり、アメリカは地震が生じる地域と、地震がほぼ生じない地域の両方があります。アメリカ西海岸は世界的に大地震が集中する地域ですが、そのなかでも大都市を直撃した大地震として、このサンフランシスコ地震は象徴的なもので、アメリカにおける最悪の自然災害のひとつとして記録されています。時代や発生場所などを考えると、日本における1923年の関東大震災や、1995年の阪神淡路大震災に近い印象のように思えます。

サンアンドレアス断層

  • ところで、サンフランシスコのある米国・カリフォルニア州は、アメリカ西海岸の半分以上の面積を占める大きな州で、面積は約39万平方キロ、日本よりひとまわり大きな巨大な州です。
  • 人口も4千万人と多く、これは全米1位の多さなのですが、経済規模もすさまじく、カリフォルニア州を単独の国として見た場合のGDPは、実は日本に次ぐ世界第5位の規模です。なんというか、ほぼ日本と同じ規模間の州がカリフォルニアなのです。
  • この巨大なカルフォルニア州を、南北1,300キロに渡って縦断している大きな断層帯に、サンアンドレアス断層というものがあり、これが1906年のサンフランシスコ地震を引き起こしました。
  • サンアンドレアス断層は、太平洋プレートと北米プレートの境界に当たる場所に存在する断層です。日本でプレートの境界と言えば、日本海溝や南海トラフなど、プレートが潜り込む場所のイメージですが、サンアンドレアス断層はトランスフォーム断層と言い、プレートが潜り込むのではなくプレートが離れる事により生じる横ずれ型の断層となっています。

過去と未来の地震

  • いずれにせよ、プレート境界に存在する巨大な断層ということで、定期的に大地震が生じる地域になっているため、カリフォルニアは全米でも屈指の大地震地域となっています。
  • これまでに生じた地震としては、1857年の大地震、1906年のカリフォルニア地震、1989年の大地震、1994年の大地震、そして2004年の大地震など、マグニチュード6から8程度の大地震が定期的に生じています。
  • 日本でもプレート境界では定期的に大地震が生じますが、サンアンドレアス断層でも定期的に大地震が生じると想定されており、カリフォルニア南部の巨大都市ロサンゼルス周辺などでも、近い将来巨大地震が生じる可能性が高いとして、対策等が行われています。

本日も、ご安全に!

本日は「サンフランシスコ地震」のお話でした。

それでは皆さま、引き続き、ご安全に!

サイト管理者・執筆専門家

高荷智也(たかにともや)
  • ソナエルワークス代表
  • 高荷智也TAKANI Tomoya
  • 備え・防災アドバイザー
    BCP策定アドバイザー

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